結論はエバニューです。ただし「湯を沸かすだけ」ならという条件つき。調理もするならトランギアが勝ちます。同じ水量・同じ燃料・同じ五徳で実際に測った数字を全部出します。
この記事の内容は、すべてこの動画の検証にもとづいています。各項目にある「本編の◯:◯◯から見る」を押すと、その場面から再生されます。
エバニューを選んだ理由は3つです。項目ごとの勝ち数が多かったこと。スタッキングでエバニューにしかできない組み合わせがあったこと。そして重さに3倍の差があることです。
まずネットとYouTubeで集めた情報から比較表を作りました。ただ、集めた情報は条件がばらばらです。誰がどんな水温で、どんな燃料で測ったのか分かりません。だから同じ条件で測り直しました。
条件はこうです。燃料20ml、水250ml、水温は約11度(冷蔵庫で冷やしたもの)、室温14度。五徳はKALUGIIのチタン五徳、蓋はTOAKSの95mmリッド、マグはエバニューの400FDと400NH。両方まったく同じ条件です。
1つ正直に書いておきます。この数字は、ネットで見かける値より両方とも遅めです。使った燃料はAZのバイオフォース(バイオエタノール)で、検証中の炎の色が青ではなく赤でした。赤い炎は温度が低いので、そのぶん遅くなったのだと考えています。燃料の性質か、保管の仕方が悪かったのかは分かりません。
ただし両者はまったく同じ条件で測っています。絶対値ではなく、差を見るための数字として読んでください。
同じ20mlで、3分44秒の差がつきました。速く沸くということは、そのぶん燃料を速く使うということでもあります。湯を沸かすだけならエバニューの燃費は問題になりませんが、煮込むならトランギアです。
トランギアにはパッキン付きの蓋が付いていて、燃料を入れたまま持ち運べます。エバニューにはこれがないので、別に燃料ボトルを持つ必要があります。
入れられる量も試しました。メーカーの推奨は70mlですが、80ml、90ml、100mlと増やして逆さまにしても漏れませんでした。ただし100mlは正直こわいです。パッキンの劣化具合にもよるので、余裕をもって使うことをおすすめします。エバニューの上限は70mlです。
手元にトランギアが2つあるので両方測りました。もう1つは111.7g(五徳なし87.9g、キャップなし66.6g)。個体差があります。
本体のサイズは測ったところ両者ほぼ同じでした。素材はエバニューがチタン、トランギアが真鍮です。
トランギアには火力調整の蓋が付属します。開け閉めで弱火・中火が作れるので、米を炊く、煮込むといった調理では必要です。
ただ、Amazonで調べたところ調整蓋だけが約600円で売られていました。これを買えばエバニューでも同じことができます。決定的な差ではありません。
本体サイズはほぼ同じなので、スタッキングの結果も似ています。ただし公平に比べるため、ストーブ単体ではなく「実際に持っていく一式」で検証しました。エバニューなら本体+五徳+燃料ボトル+ライター+風防、トランギアなら燃料を内蔵できるぶん燃料ボトルなし、という条件です。
その結果、いくつかの組み合わせでエバニューだけが収まりました。たとえばエバニューの250ノーハンドルでは、トランギアの五徳がかさばって蓋が閉まらない場面がありました。
エバニューが向いているのは、荷物を最小にしたい人と、湯を沸かすことに特化する人です。アルコールストーブで調理はしない、という使い方ならこちらです。
トランギアが向いているのは、湯沸かしに加えて調理もする人です。パッキン付きの蓋は本当に優秀で、燃料を多く持っていきたい場合も収納がすっきりします。その代わり重さは受け入れることになります。
総合ではエバニューを王者としましたが、これは主観も入った判定です。自分がどんな使い方をして、どんなスタッキングをしたいか。そこで決めるのがいちばん確実だと思っています。
当サイトは、日本一のスタッキング研究者である KALUGII/カルギイ 代表のさかたが運営しています。自社のチタンギアを売っている立場ですが、他社製品どうしの比較も同じ条件で測って、そのまま出します。スタッキングは入るか入らないかしかないので、忖度のしようがありません。
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