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アルコールストーブの王者はエバニューかトランギアか。同じ条件で測って決着をつけました

結論はエバニューです。ただし「湯を沸かすだけ」ならという条件つき。調理もするならトランギアが勝ちます。同じ水量・同じ燃料・同じ五徳で実際に測った数字を全部出します。

2026-08-07 文=スタッキング大学(KALUGII)

まず動画で(27分)

この記事の内容は、すべてこの動画の検証にもとづいています。各項目にある「本編の◯:◯◯から見る」を押すと、その場面から再生されます。

先に結論

エバニューを選んだ理由は3つです。項目ごとの勝ち数が多かったこと。スタッキングでエバニューにしかできない組み合わせがあったこと。そして重さに3倍の差があることです。

調べた情報と、実際に測った数字は違いました

検証の前に、ネット上の情報を集めて作った比較表。ここに書かれた数字を1つずつ確かめていきます 本編の 1:01 から見る

まずネットとYouTubeで集めた情報から比較表を作りました。ただ、集めた情報は条件がばらばらです。誰がどんな水温で、どんな燃料で測ったのか分かりません。だから同じ条件で測り直しました。

条件はこうです。燃料20ml、水250ml、水温は約11度(冷蔵庫で冷やしたもの)、室温14度。五徳はKALUGIIのチタン五徳、蓋はTOAKSの95mmリッド、マグはエバニューの400FDと400NH。両方まったく同じ条件です。

沸騰時間:エバニューが1分16秒速い

250mlの水を同時に火にかけたところ。左がエバニュー、右がトランギア 本編の 22:01 から見る

1つ正直に書いておきます。この数字は、ネットで見かける値より両方とも遅めです。使った燃料はAZのバイオフォース(バイオエタノール)で、検証中の炎の色が青ではなく赤でした。赤い炎は温度が低いので、そのぶん遅くなったのだと考えています。燃料の性質か、保管の仕方が悪かったのかは分かりません。

ただし両者はまったく同じ条件で測っています。絶対値ではなく、差を見るための数字として読んでください。

燃焼時間:トランギアが約1.5倍長い

同じ20mlで、3分44秒の差がつきました。速く沸くということは、そのぶん燃料を速く使うということでもあります。湯を沸かすだけならエバニューの燃費は問題になりませんが、煮込むならトランギアです。

燃料を入れたまま持ち運べるか(ここが一番の分かれ目)

左がエバニュー、右がトランギア。トランギアにはパッキン付きの蓋が付く 本編の 3:32 から見る

トランギアにはパッキン付きの蓋が付いていて、燃料を入れたまま持ち運べます。エバニューにはこれがないので、別に燃料ボトルを持つ必要があります。

入れられる量も試しました。メーカーの推奨は70mlですが、80ml、90ml、100mlと増やして逆さまにしても漏れませんでした。ただし100mlは正直こわいです。パッキンの劣化具合にもよるので、余裕をもって使うことをおすすめします。エバニューの上限は70mlです。

重量:3倍の差

エバニューは36.6g。トランギアは付属品込みで115.4g 本編の 5:18 から見る

手元にトランギアが2つあるので両方測りました。もう1つは111.7g(五徳なし87.9g、キャップなし66.6g)。個体差があります。

本体のサイズは測ったところ両者ほぼ同じでした。素材はエバニューがチタン、トランギアが真鍮です。

火力調整はトランギアの勝ち。ただし埋められます

トランギアには火力調整の蓋が付属します。開け閉めで弱火・中火が作れるので、米を炊く、煮込むといった調理では必要です。

ただ、Amazonで調べたところ調整蓋だけが約600円で売られていました。これを買えばエバニューでも同じことができます。決定的な差ではありません。

スタッキング:エバニューにしかできない組み合わせがある

五徳の高さに合わせて作ったチタンの風防。この一式が入るかどうかで検証しました 本編の 8:00 から見る

本体サイズはほぼ同じなので、スタッキングの結果も似ています。ただし公平に比べるため、ストーブ単体ではなく「実際に持っていく一式」で検証しました。エバニューなら本体+五徳+燃料ボトル+ライター+風防、トランギアなら燃料を内蔵できるぶん燃料ボトルなし、という条件です。

その結果、いくつかの組み合わせでエバニューだけが収まりました。たとえばエバニューの250ノーハンドルでは、トランギアの五徳がかさばって蓋が閉まらない場面がありました。

どちらを選ぶか

同じサイズ、違う素材。使い方で選ぶのがいちばん確実です 本編の 25:01 から見る

エバニューが向いているのは、荷物を最小にしたい人と、湯を沸かすことに特化する人です。アルコールストーブで調理はしない、という使い方ならこちらです。

トランギアが向いているのは、湯沸かしに加えて調理もする人です。パッキン付きの蓋は本当に優秀で、燃料を多く持っていきたい場合も収納がすっきりします。その代わり重さは受け入れることになります。

総合ではエバニューを王者としましたが、これは主観も入った判定です。自分がどんな使い方をして、どんなスタッキングをしたいか。そこで決めるのがいちばん確実だと思っています。

この検証をしている理由

当サイトは、日本一のスタッキング研究者である KALUGII/カルギイ 代表のさかたが運営しています。自社のチタンギアを売っている立場ですが、他社製品どうしの比較も同じ条件で測って、そのまま出します。スタッキングは入るか入らないかしかないので、忖度のしようがありません。

この記事に出てくる組み合わせの、完全版

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このサイトを作っている人

KALUGII

さかたKALUGII/カルギイ 代表・スタッキング研究者

キャンプ・登山ギアのスタッキング——カップやクッカーを1つずつ重ねて、すき間なくひとまとめに収める積み方——だけを専門に研究しています。 他社製品を200個以上集め、5,000パターン以上の組み合わせを 実際に手で重ねて確かめてきました。YouTubeチャンネル「スタッキング大学」では 検証動画を150本以上公開しています。

自身のブランドKALUGII(カルギイ)では、 軽量コンパクトなコーヒーギアを作っています。注ぎ口クリップの ドリクリップと、スタッキング U.L. コーヒードリッパー。 設計から製造の手配まで自分で行っています。

スタッキング研究の結論として作ったのが、チタンカップ400NHと300NHです。 Amazonのリンクはこちら。

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